JAFカーマガジン Autoroute(オートルート)
JAFカーマガジン「Autoroute」1985年9月号に掲載された記事です。雑誌への投稿は現在のところこれのみです。後日3000円の原稿料が定額小為替で送られてきましたが、うっかり引き換えを忘れて、そのままになってしまいました。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
愛車のエクボとアバタ
トヨタ・コロナ
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
エクボ デュアルマフラーから発する図太い排気音
メカをこえた人とのつき合いの感じ
アバタ 強いてあげれば、サスが柔らかいことと
有鉛仕様であること
1700SL(47年式) 三村 旬(愛知県愛知郡 学生)
13年前、このクルマがわが家へやってきたとき、私は10歳でした。ピカピカの新車は、6月の太陽のもとで輝いていました。以来11年間、典型的な週いちカーとして4万5000kmを走行。私が譲り受けて2年、2万kmを走り、現在6万5000kmに達しています。
このクルマで最も気に入っているのは、排気音です。デュアルマフラーから発せられる図太い排気音は、いかにも「走っているんだ」という気にさせてくれます。とくに高速道路などでは、どんな音楽にも勝る素晴らしい音を聞かせてくれます。
エンジンは、非常にフレキシブルで、4速20km/hからでもノッキングもせず加速が可能であり、その気になれば、平坦な場所では、トップギアのままで右左折もできるほどです。一方、3000回転を超えると、DOHCも顔負けの豪快な加速を見せてくれ、レッドゾーンの始まる6500回転まで一気に吹き上がるので、高速道路でも余裕をもって走れます。
また、この時代のクルマは、概して今より人間的だったように思います。ラフな操作をすれば、それはそのまま自分に返ってきます。つまり、クルマと対話ができるのです。このクルマの最大のエクボは、性能面よりむしろこういった感覚的な面があるのかもしれません。
アバタは、私が見た限りではみあたりません。強いてあげればサスが柔らかいことと有鉛仕様であることでしょうか。
ちなみに燃費は、高速12km/l、市街地は平均して8km/lといったところです。
保管は、ボディカバーと防水シートを併用し、腐食が目立ってきたこともあり、雨天の使用は極力避けています。
人から見ればアバタだらけのクルマかもしれませんが、私にとっては、これまでの人生の半分以上を共に過ごしてきた掛け替えのないパートナーなのです。これからも大切に乗っていきたいと思っています。
戻る トップへ
|